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高前田乾隆窯

〒988-0161
宮城県気仙沼市
赤岩高前田222

TEL.0226-23-6603

夏の終わり

ミョウガ

気仙沼港から6キロメートル程、海抜200メートルに近い山中にある我山家は、春の到来は遅いが、秋は足早にやって来る。毎年のように、異常気象と言われるが、今年は異常中の異常とも言える長雨の夏だった。

アブラゼミの鳴き声は小さく、ヒグラシにいたっては、正に異常とも言える程に、朝夕の大合唱を聴くことが出来なかった。

8月1日に鳴き始めたミンミンゼミは、僅かな日差しを感じては鳴き続け、8月末日の弱弱しい鳴き声がしまい鳴きかと思われたが、9月1日のお日様に力付けられて鳴いた2、3匹も力なく、8日の蝉に違いないと思われた。

一方、畳1枚程のミョウガ畑の花芽は、例年と変わらず沢山地面に顔を出して、昼食のソバの薬味に、夕飯のみそ汁の具にと、その味わいを楽しむ事が出来た。しかし、今年のミョウガは茎が長く葉がとても大きいことに気が付いた。長さも大きさも3割増し位だ。

連日の雨に、新しい芽、子を育てる為に、少しでも多く日光を浴び栄養を取ろうとする術、親としての考えなのだろうか。

8月下旬、虫も鳴きだしミョウガの花芽も元気が無くなって来た。虫の音も寂しさが募るが、葉陰で萎れて消えて行く、ミョウガの花の姿も、切なく哀れである。