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- 高前田乾隆窯
新しい気仙沼の焼き物を。
新しい気仙沼の焼き物を作るべく、1978年気仙沼市街より6km西方山中に登り窯を造り、地元、身近な素材を活かして、用の美と創の美を目指して制作している。
薪は作るもの。確かに行為は松の木を切り、割ってはいるが、窯焚きに適した長さ太さ、そして質にこだわって一本一本の薪を作っているのだ。薪は燃料として役目を終えた後、灰となり釉薬の原料となる。
私の窯は傾斜地に造った登窯である。焚口は西側の下部にあり、煙突は東側の上部に位置する。
窯の寸法は、外側の巾はおよそ3m、全長はおよそ10mである。
どれ程の時間をかけて焼成することが良いのか、一概に言えない。
季節や気候、窯や薪の状態によって変えなければならない事もある。ただ、言えることは、早く焚き上げることが良いとは言えないことだ。
窯出しは「焚いた時間だけ冷ましてから」といわれる。
窯を閉じていたレンガを一つ一つ取り除きながら、期待は積み上げて行く。