例年通り今年も正月明けから、薪作りを開始した。しかし今年の冬は寒く降雪量も多い新年となり、45センチメートルに切った赤松の丸太の中の水分が凍るありさまだった。
その上、無理をしてマサカリで大割りをしたので肩を痛めてしまった。年々力が落ちてくる事は承知していたが、小割りの刃物が持ちあげられない程だったので、諦めて休んでいるうちに春の遅い山家にも日ごとに春が近づいている事を実感した。
フキノトウが頭をもたげ、登り窯の側の土手にはいくつものスイセンの小さな芽が出ていた。人間の感覚ではまだまだ寒い日の毎日だが、土の中の季節は間違いなく春到来なのである。
なんだか気分も良くなりスケッチをし詩を書いてみた。スイセンの芽に力付けられて、薪作りも土作りも一気に進みそうな気がしてきた。