
桜の花満開の今年の4月19日と20日に本焼きをした。
今回の窯の注目点は、市内岩月台の沢の土による作品の焼き上がりである。2年をかけて試作をしてようやく作品として窯の中に入れたものである。
22日の窯出しで手にした作品は、小作品の焼きは思い描いていたような焼き上がりと土味を見ることが出来た。しかし大き目の作品には若干の問題があり、もう少し検討を重ねる課題が見られた。それでも、5月3日から6日までの林間作陶展には、過程としての展示はしたいと思っている。
その林間作陶展は、この5、6年前から季節の表情が早く変わってきた。以前は作陶展の頃には欅の枝先の色合いがピンクがかったやわらかい色を呈し、その後に若葉色に少しずつ変化したものだった。その分、自分も早く老化しているのであろうかと思っている。だが今年も元気に窯を焚き林間作陶展を迎えられることは、何ものにもかえられない喜びである。
土に触れ、薪を手にすることができる焼き物作りは、人生の最後の幸せなのだと思い精進して毎日を送りたい。
今年の春の林間作陶展でも新しい出会いと作品との別れを待つこの頃である。